2011年3月30日水曜日

communication!vol.13を無事に終えて…






とにもかくにも無事に終了できてよかった…というのが本音でした。

首都圏も落ち着きを取り戻しつつありますが、計画停電、水源の放射能汚染など、今回の震災の様々な影響を受けており、ここもまた被災地と言えます。

日本全体が非常に危機的な状況であり、その中でパーティーをやる、というのはオーガナイザーとしてギリギリまで悩みました。

終わってみれば、とくに何事もなく、いつも以上の盛り上がりで、参加者からの笑顔が蜂の3フロアに溢れていましたし、予想をはるかに超える手応えでした。

開催を決断して本当によかった、と心底思いました。

また、事前にクルーからは寄付を募っていたのと、僅かですが収益も出たので、それにオーガナイザーチームが端数を揃えて、東北の被災者に送る義援金として 50,000円を捻出することができました。こちらも責任を持って送付致します。

元々企画していたcommunication!というパーティーを新たにチャリティーイベントと銘打つことに僕個人としても違和感を感じていましたし、あくまで自主的に何かできればいい、と思っていたので、本当に少額ですが形にすることができたのは嬉しかったです。

開催に協力してくれたゲスト、コミケクルー、青山蜂スタッフ、そしてこんな状況にも関わらず遊びに来てくれた多くの参加者の皆様、本当に有難うございます。

当日の模様などはこのブログに写真をアップするとして、開催への率直な想いを綴りたいな、と。



正直、開催をやめてもいいかな、と思った瞬間は何度もありました。

それは人に本当に求められているかどうかという不安や、いまだ余震も続いているそのこと自体への不安、自粛を求めるムードなどなど、マイナスの材料は考えれば考えるほど出てくるわけで…。

(ちなみに、3月19日のBEATPOP@青山蜂以前には開催を決意していたので、開催に踏み切った理由は直接それではないんです。もちろん、やる意味はやっぱりある!という勇気は翔君からかなりもらいました。)

そんな中、僕が開催しようと思った理由は、やはりここで開催しなければ、僕らのパーティーに参加してくれている、特に若い世代のDJ達の活動を後押しすることができないかもしれない、と思ったからでした。

震災後、先行きが不透明過ぎるこの現状の中で、音楽やパーティー、DJに生きがいを求めているけれど、意気消沈してしまいそうな若い人達に、大人として何を提示するか、とても求められていると感じていました。

先延ばしをすることが悪いことだとは思いませんが、そうすることで彼らを落胆させたくない、というのが僕が今回パーティーを開催した強い動機です。それは 3年間僕が最も大切にしてきた感情の1つでした。

元々、communication!というパーティーは、オーバーグラウンドとも、アンダーグラウンドとも、どちらにも所属していない人達が集まって続けてきたパーティーです。

どちらの良さもわかる、と言えば聞こえはいいですが、3年前の時点では、どちらにも所属できない、という感じでした…。

そういう、ある意味、はみ出した人達が地べたから創りあげた、どこにもない完全にオリジナルなパーティーというのをひたすら3年間目指してきました。そうすることでしか、僕らがやりたいパーティーっていうのはできないと思ったし、とてもとても高いハードルですが、変な帰属(“貴族”と言い換えてもいい)意識から離れた僕らなりの真のインディペンデントなパーティーは、タフな気持ちがなければ生まれない、という確信だけは3年前からずっと持っていました。

この3年間、周囲からの期待とノイズはけっこうありました…。毎回参加者が多く、ゲストDJも手探りでブッキングし、各所のパーティー大小関係なく足繁く通い、対外的にも積極的にDJとして勝負する、という日々は、正直かなりしんどかったです。嫌な想いもしました。(ここでは詳しく言いませんが…。)もちろん、大半の想い出は楽しかったことばかりですけどね。カッコよくとか、スマートにとか、本当にどうでも良くて、ただただハングリーにやってきた自信はあります。

そういう意味でも、今回のゲストのみなさんは、僕らのパーティーを理解してくれ参加を心から楽しみにしてくれていたし、communication!を楽しみにしてくれている人達がたくさんいることも知っていました。僕らも一緒にこの一夜を創れることがとても誇らしかったんです。

そういう感情というのはこんな状況でも純粋で尊いものだと思うし、若いDJ達が最もこの夜を心待ちにしてくれているのを僕は知っていました。だから、やろう、と思いました。僕も6~7年ほど前はDJしたくてもできないというほど、場所に飢えていましたし、そういうウズウズした気持ちも伝わっていました。

今回のパーティーで、3年間communication!を主宰し続けてきた僕なりの心意気も、彼らにも伝わったと思います。

願わくば、そういう若いDJ達に、DJすることの意味とか、パーティーをすることの意味とか、音楽が日常にある喜びとか、そういうことが率直に伝わるパーティーをこれからもしていきたいです。

また自分達でどうアクションしていけば、そういうことを継続していけるのか、考えてほしい。そして、様々な社会的な立場にいながらも(今回はこの震災に親族や友人が直接被害を受けている出演者ももちろんいました)、それでもブースに、フロアに立ち続けている先輩達をリスペクトし続けていくことの意味もちゃんと理解してほしい。

若い人達だけでなく、誰にとっても、新しい日常を、より希望をもってサヴァイブできるような、前向きな気持ちになる、そんなパーティーになったのなら幸いですし、これからも目指していきたい。



自分自身の話をすると、不謹慎かもしれませんが、今回ほど楽しめたcommunication!はなかったんですよね。それはきっと、参加してくれた全ての人達それぞれが、それぞれの役割を、意識してやってくれたからだと思います。

僕もただ単純に年を重ねるわけではなく、階段を登るようにして、ステップを刻んでいきたいです。

オーガナイズから離れるわけではないけど(なんだかんだで僕が責任をもってやらなければいけないことがまだあると思いますし)、より中心に近い位置で、僕ではない誰かがもっと活躍できる4年目のcommunication!になるととても嬉しいです。

そのためには、まずは僕自身が、これから突きつけられる過酷な現実を直視できる眼差しと、その現実が些細なことからでも良くなるように一歩一歩対応していく意識の高さを、身につけたいと思っています。


長くなりましたが、最後に。

この3年間communication!を支え続けてくれた皆様、本当に有難うございます。

4年目のこれからももどうか宜しく御願い致します、ねっ!

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